きみの隣にいるために(編集中)
一吹くんの秘密
Bijou初の握手会が無事に終了した数日後、一吹くんがSNSにアップした1枚の写真により、煌へのバッシングは落ち着き始めた。
12月に開催されたファンミーティングでは他のどの色よりも赤のペンライトが目立っていて、改めて煌のすごさを実感することとなった。
さすがBijou不動のセンター。
年末は歌番組やスペシャル特番など、多くのテレビ番組に呼ばれたBijou。
一吹くんも忙しい毎日を過ごしていたが、その表情はどこかイキイキとしていた。
それから、クリスマスや大晦日、お正月と少しでも時間が合えば私と一吹くんは一緒に過ごした。
そして、気がつくと一吹くんがお隣に帰ってきてから半年が経とうとしていた。
「いやいやいや。いつまでただの幼なじみでいるつもり!?」
今日はヒナちゃんと2人でのんびりとした休日を過ごしている。
テレビから流れてきたバレンタインデーの特集。
それを観ながら、「今年もPapillonのチョコ予約しないと」
そう口にしたら、ヒナちゃんがさっきの言葉を叫んだのだ。
「もしかしてしーちゃん、今年も一吹に既製品のチョコ渡す気?」
「う、うん。そうだけど?」
私がそう答えると、目の前に座るヒナちゃんは呆れた様子を見せながらハァと深いため息をついた。