俺の恋人のフリをしてほしいと上司から頼まれたので「それは新手のパワハラですか」と尋ねてみたところ
 カリッドにとっては怖いとさえ思えていた女性という存在だが、モニカと出会ってその考えは変わった。やはり女性にしか行うことができない仕事というのもあり、女性の方が効率よく行うことができるという仕事もある。そこに女性を配置することで、業務が滞りなくすすむ。もちろん、それは男性にも言えることで。
 男性が必要な場所には男性を、女性が求められるときには女性を。
 それが、カリッドの適材適所の原点だ。だからこそ、あの第四騎士団で磨かれたカリッドの部下の使い方というのが、この第一騎士団でも生かされていた。
 モニカも出産後は、身体が落ち着いたところで仕事には復帰するつもりでいる。関係者からもその声が多く聞こえてくる。やはりそれは彼女の弓の腕を買ってでのこと。

『だったら、産休、育休制度を作ればいいのよ』

 カリッドがこの王都に戻ってきてから、王宮で保護している迷い人という人物に出会った。恐らく、パワハラ、セクハラという言葉を広めた迷い人の世界からやって来たと思われる迷い人だろうとされていた。
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