LOVEBAD~ヤクザの息子の副社長と最低最悪の身籠り婚~

「本当は知ってる。
二葉君が誰に、どんな風に殺されたのか…。
それを調べた一枝君から、俺も全部聞いたから…。
二葉君は今も表向き行方不明って事になってるけど、もうこの世に居ない」


「そう…なの…」


その真実に、驚きよりも、それを語る三咲を見ていて、胸が痛くなる。


「俺と二葉君、昔は凄く仲良かったけど、二葉君がヤクザになってから、ちょっと仲悪くて。
そして、二葉君が居なくなる前に、俺に電話有ったんだけど…。
それが夜中だったし、二葉君とはそんな関係だから、俺冷たくその電話に出て…。
二葉君からの用も、成瀬君から勧められた映画が面白かったから、そのお礼を成瀬君に言っといてくれとか、大した用じゃなくて…。
だから、自分で言えば、ってすぐに電話切って…。
その後、二葉君が死ぬなんて知らなかった…。
その時、二葉君はもうすぐ自分が死ぬのを分かってたから、そうやって俺に電話して来てくれたかもしれないのに…俺…」


三咲の大きな両目から、涙の粒が落ちる。


それは、何個も沢山。


三咲の悲しみや、その後悔が私に伝わって来て、私も泣いてしまう。


「三咲は、その二葉さんからの電話に出たんでしょ?」


「え?」


「電話に出ない事も出来たのに、ちゃんと出て。
二葉さんは私以上に三咲の事を知ってるから、
そうやって三咲が可愛げがなくてあまのじゃくで、素直じゃない所も分かってるから。
二葉さんは、ちゃんと分かってるから大丈夫」


「なに?それ?
でも、大丈夫って言ってくれて、気持ちが楽になった」


"ーーみー君昔は凄く気が弱くて泣き虫で、いつもふうちゃんにベッタリで。
ふうちゃんはいつもそんなみー君を、心配していたからーー"


「きっと、二葉さんに比べたら私は頼りないのだろうけど。
私はずっと三咲の側に居るから。
もう泣かないで?」


「…馬鹿じゃない?
そんな事言われたら、嬉しくて余計に泣けるじゃん」


その後は、三咲は声を出して泣いていて、
その姿は本当に子供みたいで。


なんだか、私ももう言葉が出て来なくて、一緒にわんわん泣いてしまった。

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