仕方なく結婚したはずなのに貴方を愛してしまったので離婚しようと思います。


「あーっ、どうしてそんなに……」


 玲司は穂乃果を抱き起こし、さらにつよく穂乃果は玲司に抱きついた。


「っ、穂乃果、中にだすよ……っ」


 ドクンの心臓が高なった。中に……玲司の精子を初め子宮に注がれるのかと思うとひどく高鳴った。穂乃果に迷いは一つもなかった。好きな人の、愛する人との子供が欲しい。穂乃果は両腕を背中に回し、下肢を玲司の腰に巻き付けた。汗ばむ身体が愛しい。


「は……っ、貴方との子供がほしいっ……です……んんっ……あぁっ」
「あー、そんな事言われたらもう無理、出すよ……穂乃果っ」


 激しい律動を受け止める。お腹の中に広がっていく温かさ、初めて感じるこの熱に穂乃果は嬉しくて感極まり泣きそうになった。
 玲司は穂乃果に被さったまま体重がかからないよう優しく抱き締めてくれている。二人の心音がこれでもかっていうくらい早く動いていたが、だんだんと落ち着きを取り戻し、呼吸が整ってから玲司は穂乃果の中から出いった。なんだか繋がりがとけただけなのに少しさみしい。もっとくっついていたい気持ちが湧き上がる。


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