天才脳外科医はママになった政略妻に2度目の愛を誓う
 伯父は強欲らしく高額の利息も要求してきたが、悔しさに耐え流樹と瑠々はしっかりと借金を返済した。瑠々は今の仕事を続け、流樹はホストを引退し料亭の主となった。

「いらっしゃい」

「流樹。うわー、見違えたよ。今日はお招きありがとう」

 照れたように笑う流樹にホストの面影は残っていない。

 金髪だった髪は黒く、愛染の着物がよく似合っていて清潔感に溢れている。もともと真面目だったから、あるべき姿に戻ったという感じなんだろう。表情も穏やかだ。

「ホストのときのお客様が、こっちにも通ってくれるんだって」

 瑠々の話に流樹はうなずく。

「ありがたいよ」

 お客様にはお金持ちのマダムも多かったと聞く。

「流樹、がんばったもんね」

「ありがとう。さぁ入ろう」

 流樹が乃愛を抱き上げてあやしながら、店の中に入っていく。

 流樹も瑠々も乃愛をかわいがってくれるが、特に流樹は父親役を引き受けてくれた過去があるせいか「乃愛、るーパパだよ」なんて会う度に言っている。

「うーぱ!」

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