溺愛銃弾 ~ハニーメタル・バレット~
「若がへそを曲げそうですね、私が先に知ってしまって」

玉置さんが苦笑いで言う。

ここのところ胃もたれ気味と思ってたら、どうやら違ってて。ドラッグストアから戻った玉置さんに手渡された、妊娠検査薬の結果が目の前にある。

陶史郎さんは、組長のお父さんの付き合いだとかで渋々出かけ、帰ってくるのは明日の夜。留守番に置いてってくれたのが玉置さんじゃなかったら、間違いなく胃薬しか思い浮かばなかった。

「まだ黙ってましょう。色々と面倒ですからあの人は」

涼しい顔で底意地が悪いと評判の彼。

「樹さんの子供は支倉の跡継ぎでもあるので、周りが少し騒がしくするかも知れません。いずれはこのマンションからも移ってもらうことになりますが」

淡々と告げられて、不意に心細さが滲みだす。
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