オオカミと父親 ひねくれた純愛(おまけの小話・その3)
その隙をついて、
俺はすばやく唇を重ねて、
歯がぶつかりそうだったが
ゆっくりと舌先を滑り込ませた。

ミントの香りが鼻に抜けて、
甘い・・・
初めてのキス、初めての粘膜接触。

唇が離れて、俺は耳元でささやいた。
「ミントキャンディー、
なめていましたね」

教授が俺の胸に、猫のように、
顔をぐりぐりつけて、叫んだ。

「恥ずかしいから!見るなっ!!」

それから俺に、しっかり抱きついてきた。

「すごーーーく嬉しいのですが・・俺も反応してしまうので・・その先を」

「むっ?」
教授が俺の膝から、
脱兎(だっと)のごとく飛びのいた。

「まだ、先の話はしていないっ!」
R18画像で、学習した成果だろう。

赤い顔のまま、東屋(あずまや)の柱に抱きついていた。
抱きつく所が違うのだが・・・

ブーッブーッ・・
マナーモードにしていた俺の携帯が、ポケットで、振動した。

もう2~3回は、してみたかったのだが・・
邪魔が入った・・・

俺は舌打ちして、携帯を取り出した。
< 5 / 33 >

この作品をシェア

pagetop