火の力を持つ国王様は愛も熱い


遅くなってしまったけれど、部屋でエドワード王様のお夕食の準備を整えておいた。



一人になると、一大事とはいえエドワード王様とキスをしてしまった事を思い出してしまう……。



どうしよう……二人になったら恥ずかしくて顔を見られないかもしれない。



それに、私が水の王族の生き残りというのも未だに信じられないし。



……訓練をしたら私も水を発生させることも出来るのかな?



火の王族が火を発生させる時の様に手を拡げて念じて見るけど、何も起きない。



うーん……まぁ、水を発生させる事が出来なくてもエドワード王様の火の力を鎮められたらそれで……って、完全に鎮めるにはエドワード王様と……!



すると、部屋の扉が勢い良く開いた。



「はッ……エドワード王様……おかえりなさいま……せ!?」

「エマ!俺が気を失ってる間にキスしたのか!?」



エドワード王様はそう言って私を壁に追いつめる。



「へぁッ……あのっ…ごめんなさ……ンッ」



流れるように唇を奪われた。



ま、また……エドワード王様とキスしちゃってる……!


それに、エドワード王様は何だかお怒りの様子?


唇が重なり、下唇をチュッと吸われながらすぐに離れる。



「……初めてのキスは俺からするつもりだった」

「え?キスしたからお怒りだったのではないんですか?」

「別に何も怒ってない。先程、父上から水の力を持つ者の力で俺の力を抑えられる事を聞いた」


前国王様は知ってたんだ。


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