火の力を持つ国王様は愛も熱い
涙が落ち着いた頃。
「…ところで、その…なんだ?さっき下着がどうとか言ってたが、エマは下着が欲しいのか?欲しい物があれば用意するぞ」
「ち、違うんです……その……王族の方をお誘いするのに相応しい物がなかったものですから…」
恥ずかしい…
「あぁ……俺は中身がエマなら拘らないけど…結婚するまで俺の事誘うの禁止な?」
「…どうして結婚前は駄目なんですか?」
「俺なりのケジメだ。エマと最後まで愛し合えば火の力を抑える事が出来る事実がある以上どれだけ理由を並べたところで、何処かで俺がエマを利用したと捉えられて憶測が憶測を呼び、そういった時誰かが傷付く。それにこれからはずっと一緒だ。今まで我慢してこれたのだから焦る事ないだろ…」
エドワード王様は一見豪快で頑固に見えるけど人の事を第一に考えてくれる心優しいお方だ。
だから私は小さい頃からずっと慕っていた。
「それとも結婚まで待てないか?」
エドワード王様は何故か嬉しそうにそう聞いてきた。
「い、意地悪言わないでください」
するとエドワードは握っていた私の手にぎゅっと力を込めた。
「……改めて聞く。初めて出会った時からずっと愛してる…俺と結婚してください」
改めてそう言われると嬉しくてまた涙が溢れてくる。
「ヒクッ……はい……私もエドワード王様の事ずっと前から愛しております…」
するとエドワード王様に引き寄せられて唇が重なった。