千早くんは、容赦が無い
同じクラスで近い存在だったせいで、かえって桜子の目に入っていなかったのかもしれないなあ。
「ふふ、そうだね。……あ、それで涼介くんの話はいいとしてさー。ひとつ問題が出来ちゃって……」
今まで終始浮かれた顔をしていた桜子だったのに、急に苦笑いを浮かべた。
「問題って?」
「ほら、今日『セン』くんと会う約束をしてたって昨日話したじゃない?」
「ああ、そういえば……」
桜子は「アオハル」で知り合った「セン」くんと、学校近くのカフェで会うっていう話だったはず。
涼介くんの告白が衝撃的過ぎて、今の今まで私はつい忘れちゃっていた。
「付き合うことになったから、一応涼介くんに『セン』くんのこと話したの。そしたら『SNS上でやり取りはいいけど、実際に会われるのはちょっと嫌かも……』って控えめに言われちゃってさ」
「ああ、なるほど……」
確かに涼介くんの立場なら、彼女が知らない男の子と会うなんていい気はしないだろう。
それにしても、「セン」くんと会うことを正直に話す桜子も、それを「嫌だ」と素直に言える涼介くんも、真っすぐでいいなと私は思った。
「ふふ、そうだね。……あ、それで涼介くんの話はいいとしてさー。ひとつ問題が出来ちゃって……」
今まで終始浮かれた顔をしていた桜子だったのに、急に苦笑いを浮かべた。
「問題って?」
「ほら、今日『セン』くんと会う約束をしてたって昨日話したじゃない?」
「ああ、そういえば……」
桜子は「アオハル」で知り合った「セン」くんと、学校近くのカフェで会うっていう話だったはず。
涼介くんの告白が衝撃的過ぎて、今の今まで私はつい忘れちゃっていた。
「付き合うことになったから、一応涼介くんに『セン』くんのこと話したの。そしたら『SNS上でやり取りはいいけど、実際に会われるのはちょっと嫌かも……』って控えめに言われちゃってさ」
「ああ、なるほど……」
確かに涼介くんの立場なら、彼女が知らない男の子と会うなんていい気はしないだろう。
それにしても、「セン」くんと会うことを正直に話す桜子も、それを「嫌だ」と素直に言える涼介くんも、真っすぐでいいなと私は思った。