幼なじみじゃ、いられない。
そっか、あたし倒れちゃったんだ……。
急にサーっと血の気が引いて、気分が悪くなった記憶まではある。
だけど、それ以上のことは……。
思い出そうとして、ふと脳裏に過ぎったのは──彼の顔。
いや、まさか。
そんなことあるはずない。
少し考えただけで胸が苦しくなるような気がして、あたしはそのまま倒れるようにベッドに横になる。
今、休憩中なのかな……。
ひとりきりの保健室。
廊下の外から、グラウンドから、生徒達の声が微かに聞こえてきて、あたしは静かに目を閉じた。
まだ少し気分が悪い気がする。
もう少し眠らせてもらおうかと考えた……その時だった。
ガラガラガラッと、音を立てて空いた引き戸。
先生が戻ってきたのかと慌てて身体を起こすけど、カーテンの下から見えた足は先生のものじゃない。
深い紺のチェックのスラックスは、男子の制服。
先生の姿がないからか、入ってくるなり一度止まった足は、何故だかこっちに向かって歩いてきて……あたしは咄嗟にベッドに寝転んだ。