幼なじみじゃ、いられない。

***


あれ、ここは……。


ゆっくりと目を開くと、視界に映ったのは白い天井。

少し視線をずらせば、あたしが横になるベッドをぐるっと一周囲むカーテン。


知らない場所にびっくりして、起き上がったあたしはカーテンを捲る。すると、


「あ、気がついた?」


あたしを見て、そう言って微笑んだのは白衣を着た優しそうな女の先生。

見たことのある先生の顔と光景に、ここは保健室だと理解する。


「貧血かな。始業式の途中に倒れたの」


言いながら席を立ち、こっちに向かって歩いてくる先生。


「大丈夫?とりあえず今日はもう早退した方がいいと思うんだけど」

「はい……」


そっと肩に触れられ、座るように促されたあたしは、抵抗することなくベッドの上にストンと腰を下ろす。


「うん、じゃあ担任の先生にお話してくるから、もう少し休んでて」


ニコッと笑顔を浮かべ言うと、先生はそのまま保健室を出て行った。
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