無気力幼馴染は、家では私の世話係。
「俺と一緒に暮らす?」
「え?」
「俺って意外と家事好きでさ。普段はあれだけど家では割と家事とかやってるし。それがすずの為なら尚更。」
だから俺と暮らさない?耳で囁かれたその言葉は誘惑となって襲いかかる。
「いや、でもっ」
確か由宇は一人暮らしをしているはずだ。
もし一緒に暮らすってなったら。
「すずの家から学校まで何分かかる?」
「1時間。」
「俺の家、歩いて5分で行ける。」
うぐぅっっ。
こいつ、私の扱いをわかっている。
「さらには、朝昼晩の食事つき。もちろん学校を休んだ日も。」