孤独と孤高にサヨナラを
なぜ笑える。
なぜそんな顔をする。

お前は俺に負けて泣いていただろう。
なのに、どうして…。
気になりながらも最善の手を打っていく。
そして数手目を迎えたとき、盤面は大きく戦況が変わっていた。


「…は?」


な、なんでだ?
さっきまで俺が優勢だったのに!
…なんだ、なんだこの手は!?

気づいた時にはもう遅かった。
さっきまで悪手だと思われていた手は進むにつれ絶妙な位置におかれていることに気づく。
くそ。やられた…!

こいつ、どこまで先を読んでいたんだ。
でてくる冷や汗を感じながら、俺は盤面を睨みつける。
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