孤独と孤高にサヨナラを
「ありがとうございました」


私は頭を下げながら伝え、そのまま立ち上がった。
そして受付に伝えにいくために歩き出す。
そんな私を引き留めるかのように彼が私の腕を掴む。
あまりにも勢いよく掴まれたからかよろけて倒れそうになる。


「ぅわっ…!」


あぶない!

そう思いぎゅっと目を閉じると、力強い腕が私を包み込む。


「…あ、ありがとう」


そういい彼の方を振り返る。
彼の力強い視線が突き刺さる。
それでも無言な彼に私は少し気まづくなり慌てて口を開く。


「っていうか貴方が引っ張らなかったらよろけなかったんだけど。 謝罪とかないわけ?」
「そうだな。 急に引っ張ったりして悪かった」
「…何よ。 素直で気持ち悪いわ」
「本来の俺はこうなんだ。 …なぁ、北園蓮月」
「何?」


彼は小さく息を吸うと私に向かってフワリと笑い口を開いた。


「この後一緒に反省会をしないか?」


私はその言葉驚く。
言葉の本当の意味を理解した瞬間、私は頷いた。


「えぇ。 勿論よ」



孤高である貴方を引き摺り下ろした私。
孤独である私を反省会に誘った貴方。



「まあ、次は俺が勝つけどな」
「何言ってるの? 次も私が勝つわよ」



孤高と孤独にサヨナラを。


貴方と入れば私は一人じゃない。
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