憧れのあなたとの再会は私の運命を変えました~ハッピーウェディングは御曹司との偽装恋愛から始まる~
この前はうちの家族に会ってもらったんだから、今度は私がお世話になったことのお礼を言いたい。


『ありがとう、良かった。早速伝えるよ』


『は、はい』


『みんなで一緒に食事しよう』


『えっ?お食事もですか…』


それは…


『別に社長だからって緊張することはない』


私の気持ちを察してくれてるのは嬉しいけど、でも…緊張しないでいられる自信はない。


一緒に食事なんて大丈夫なのかな?


私、何かしらミスしてしまいそうで…


『それから…里桜にもう1つ頼みがある』


急に真面目な顔で先生が言う。


『頼み?』


『ああ。前にもチラッと言ったか…』


『な、何をですか?』


『最近、僕に両親がお見合いを勧めてくるって話』


『あ…ご両親も千隼先生のこと心配されてるんですよね。お気持ちは…わかります。私も家族に心配されてると思いますから』
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