憧れのあなたとの再会は私の運命を変えました~ハッピーウェディングは御曹司との偽装恋愛から始まる~
『まずは、両親を安心させて見合いを回避したい。しばらくの間は、僕の彼女として振る舞って欲しい。しばらくの間は…』


いろんな思いが駆け巡る。


だけど、顔だけでも笑ってなきゃ、千隼先生に心配かけるよね。


『あ、あの…先生の気持ち、よくわかります。でも嘘つくのは…ちょっと気が引けます』


『今はそれは気にしなくていい。ただ、僕を助けて欲しいんだ』


その真剣な眼差しに、私の答えはすぐに決まった。


『千隼先生には恩があります。私にお役に立てることがあるなら…協力させて下さい』


だけど…


ただのフリだけでもこんなにドキドキするんだね。


本当の彼女じゃない、ただのフリなのに。


私の胸の中にある気持ち、こんな私が先生みたいな人に憧れてるなんて厚かまし過ぎて言えないけど…


でもまさか、フリだとしても千隼先生の「彼女」になれる日が来るなんて、これはもう奇跡でしかない。


嘘みたいな状況、ほんの少しだけ…この嬉しさを噛み締めてもいいのかな?
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