憧れのあなたとの再会は私の運命を変えました~ハッピーウェディングは御曹司との偽装恋愛から始まる~
同僚の想いは春風とともに
それから数日後、恭介君から電話があった。


この前の約束…


「一緒に食事に行こう」って。


彼女でもないのに2人きりはちょっと迷ったけど、でも友達、同僚、仲間…そう考えればいいのかなって。


『話したいことがあるから』


結局はその言葉に押され、一緒に行くことにした。


待ち合わせ場所までの道。


行き交う人々は春の装いで、ほんのりピンクに色づく桜並木を歩いている。


4月の風は爽やかで、私の心は自然に軽やかになった。


この季節が好きな理由は何だろう…


ふと考えてみると、美しくもあり可愛らしくもある桜の花びら達に目がいった。


『桜…』


その穏やかで優しい色を見ていると、10年前の春に私は一気に引き戻された。


成人式を迎えたばかりの千隼先生。


実直、誠実、そんな言葉がピッタリで、そして…


そのカッコよくて素敵な容姿に、一瞬で目を奪われたのをよく覚えてる。
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