君と恋をするための三か条
「アクセサリーとかがいいんじゃないかしら。色んな場面で使えるようなシンプルなデザインなら、重たすぎないと思うわ」

あからさまに相手が恋人ってのを意識しすぎたかもしれない。本人は『母親へ』って言っているのに。
というか、仮にも俺の婚約者、とか言ってたくせに、その婚約者に恋人のプレゼントの相談するとか何考えてるんだか。

お腹のそこにふつふつと怒りが湧いてくる。
けれどそれを表に出せる立場にない私は、ぐっと堪えた。

『そっか! ありがとう、助かったよ!』

「…お母様、喜んでくれるといいね」

『お、おう。 そうだ、麗花、明後日有給消費するって言ってたよな? 俺も休むから。最近料理作ってばっかだったし、デートしよう!』

なんだってそんなハイテンションなの?

「ええと…」

『ん? やっぱり体調悪いのか? それなら俺、今日仕事終わってから寄るよ。麗花はすぐ無理しそうだし、心配だから』

「体調は大丈夫だって! だから、仕事が終わったら真っ直ぐ家に帰って」

私の気迫に新は余計不審がる。
仕方なく、私は話を元に戻した。

「デートね、分かったわ。詳細は改めてお知らせください。 じゃあ、お仕事頑張って!」

何食わぬ顔でデートに誘ってくる新が分からない。
いつまでももやもやさせるのは嫌だ。
私は明後日、新との直接対決を決意した。

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