君と恋をするための三か条
約束通り、お昼前に迎えに来てくれた新とともにランチをして、天気が良く桜も見頃のため公園を散歩する。
暖かな日差しは眩しく、歩いているとカーディガンが暑く思えた。
「ほんとにいい天気だなあ。今日は晴れてよかった」
水族館デートの時は、雨が降って中途半端になってしまったのを思い出しているのだろう。
春らしく涼し気でラフなコーデでもイケメンオーラを醸し出している新が呟く。
「そうね」
私は頷きながら、風に吹かれて彷徨う桜の花びらをぼうっと眺める。
「麗花」
すると、横をとおりすぎた自転車から庇うように新が私を抱き寄せた。
大きくてたくましいしっかりとした体つきをしている。
この胸にこうしていていいのは、私じゃないのだ。
「新、あのね、正直に言ってほしいの」
見上げると、きょとんとした新と目が合う。
「恋人がいるの?」
数秒、沈黙が流れる。
否定も肯定もしない新に急いて、私は早口でまくし立てた。