そんな裏設定知りません! 冷酷パパから結婚を申し込まれましたが、これって破滅フラグですか?

真っ直ぐ自分達の元へやってきたマシューにソフィアは瞳を輝かせたが、当のマシューは心なしか顔色が悪い。


「どうした?」


問いかけたゼノンの声音も緊張感を帯びていて、そこでやっとソフィアも、王宮を任されているはずの彼がやって来るなんて緊急事態なのではと表情を強張らせた。


「お父様、私、講義に向かいますね。マシューまた」


気にはなるが自分がいては話し辛い内容かもと考え、ソフィアはすぐに頭を下げて、ふたりから離れた。

気もそぞろに午前の講義を受けて、ソフィアはナタリアと共に昼食をとるために一旦寮へ戻った。

校舎と寮を往復する間にゼノンの姿を見かけられればと、周囲に気を配って歩いていたのだが、彼は見つけられない。

食事後の眠気と戦いつつ午後の講義を無事に終えたあと、教師にひとつふたつ質問した後寮に戻ってくると、なぜかハンナが外で待っていて、目が合うと同時にパタパタと走り寄ってくる。


「どうしたの?」


いつもは寮の部屋で待っているのにと不思議に思いながらソフィアが問いかける。

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