そんな裏設定知りません! 冷酷パパから結婚を申し込まれましたが、これって破滅フラグですか?
ハンナは「姫様!」とソフィアを引き戻そうとするが、ソフィアは引かないという気持ちを伝えるようにハンナの手を軽く払い除ける。
「心を込めて作った物よ。その言い方はないわ」
「ソフィア」
「どうしたの? なんだか最近、アルヴィンらしくないわ。前はもっと……」
「黙れ。お前こそ、俺に説教など何様のつもりだ!」
アルヴィンは勢いよくテーブルに手をついて立ち上がり、ソフィアを怒鳴りつけた。
怒りを一身に浴びたソフィアは、体をこわばらせる。
なんでも話せる親しい仲と呼べるほどではなかったが、笑いながら会話を楽しめてはいた。
憎まれるきっかけは分からないが、態度が変化したのはミルドフキローアカデミーの入学パーティー後。
「俺は決して劣っているわけじゃない。お前がいなければ良かったんだ。そうすればこんなに苦しむこともなかった」
絞り出すように発せられた苦悩の言葉に、この前の試験の成績が関係しているのを確信する。
しかし、自分の方が上回っている以上、気休めや慰めの言葉はかけらず、ソフィアは押し黙る。
「お前のせいだ!」
アルヴィンが怒りで手を震わせながら、水の残っているコップを掴み取り、そのままソフィアへと投げつける。