王子な兄(仮)に出会ったら過保護になってめっちゃ構ってきます
9.


(ゆっくり選びたいのに、三人が待ってたら気になって集中できない…。しかも、めっちゃ注目されてるし)

そんな中でも、なんとか本を選び借りると図書室を出る。

図書室の中にも読書ができるスペースはあったが、クフォードが読書に最適な場所に案内するというので

ルージュは大人しくついていくことにした。

場所は人気のない裏庭。

建物から少し歩き、緑に囲まれた温室にたどり着いた。

あまり手入れされていないのだろう、温室には蔦が巻き付いており

周りは草が伸び放題になっている。

一応、人の通り道は草が少なく歩きやすい。

「大丈夫?」

そう言ってキースが、手を伸ばしてきたが即座に拒否する。

「お構いなく」
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