例え私が消えたとしても俺は君の隣にいると誓う
「ごめん。俺、優奈を傷つけたよな」

「そんなこと……」

「私も、酷いこと言ってごめんなさい」



私は湊くんに向けていた顔を2人に戻す。

冬弥くんと美波ちゃんが申し訳なさそうな表情で謝っている。


謝らなくてもいいのに。

2人を突き放すような感情が芽生える。

なんで私は冬弥くんと美波ちゃんの『ごめん』を受け止められないんだろう。

私って本当に性格が悪い……。



「ねえ」



ずっと黙っていた湊くんが口を開いた。

突然のことにびっくりして、私たちの視線は湊くんに集中する。

湊くんは無表情。

だけど、どこか怒っているようにも感じた。



「冬弥と如月さんはなにに対して謝っているの?」

「は?」

「え、」



湊くんの言葉に『意味が分からない』という表情の冬弥くん。

うろたえる美波ちゃん。

その2人の姿を見て思った。


『謝らなくてもいいのに』

そう思ってしまった理由が分かった。
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