若頭の溺愛の檻から、逃げられない



そんな私の様子にさらに機嫌を悪くしたのか。


チッと舌打ちをして盃を手に取り、ぐっと一気に飲んだ。



この時、冷静になった私はやっと先程のあちゃーの意図を察したのだ。




「まあまあ、藍川くん。そんなかっかっしないの。」




「るっせえんだよ、清田。」



「だいたい藍川くんが追加で頼むのがわるいだろう。」


「はあ?」




藍川さんの向かいに座る、


淡い青色の袴の男性…改め、清田さんが藍川さんを宥めてくださるが、

余計に怒らせてる気がする。

< 67 / 122 >

この作品をシェア

pagetop