クールな歌手の揺るぎない思い〜この歌が君に届きますように〜
「観念したら早くアパート解約して。」

「えっと…。先の事考えてなかったので、どうしましょう…か」

「…今更、別々に暮らすとか言うなよ。
もう、小春無しの生活は無理だから。」

私も、多分離れて暮らすのはもう無理な気がする。
だからっていろいろあって、やっとどうにかなってきたばかりだし、
このまま修哉さんに甘えるのもいけない気がする。

「はぁ…
俺は、何回小春を口説けばいいんだ。」

後片付けを終え、2人でソファに座る。

「私、ここに居てもいいんでしょうか?
今のままだと修哉さんのお荷物になっちゃいます。甘え過ぎちゃいます。」

「もっと甘えて欲しいって言ってるだろ?
お荷物だなんて思わないし、逆に俺が救われてるぐらいだ。」

突然抱き寄せられて、気付くと修哉さんの膝の上に横抱きにされてる。
心臓がドキッと跳ねる。

慌てて降りようとすると、ぎゅっと抱きしめられて動けない。
「俺にこうされるのは嫌か?」
急いで横に首を振る。

「じゃあ。これは?」
軽くキスをされる。
目を合わせられ、急いで横に首を振る。

それを合図に何度となく角度を変えてキスをしてくる。息をする間がないくらいで息が切れる。
小春が息をしようと小さい口を開く。
待っていたかのように舌が入れられ口内を優しく舐め回される。
「あっあっ…」
堪らず、声が漏れて恥ずかしくなる。

頭がくらくらしてボーっとしてくる。

修哉がペロッと小春の唇を舐めてやっと離れる。

小春は横抱きのままの状態でしばらく放心状態から抜け出せないでいる。

「小春の全部が欲しいんだけど、どこまで許してくれる?」

真っ赤になって下を向く。

「まだ、怖い?
じゃあ。徐々に慣らしてくしかないな。」

「俺も嫌われなくないから、
嫌だったら小春がちゃんと止めろよ。」 

額をコツンと小春の肩に乗せて伏せたまま修哉は言う。

多分私は止められないと思う。 
きっと修哉さんだったら怖くないし、
何されても嫌いにならない。今はそれより離れたくないと思ってしまう。

無意識に修哉の首に手を回し抱きしめる。
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