クールな歌手の揺るぎない思い〜この歌が君に届きますように〜

これからの2人の事

「そうやって煽るな。
今、気持ちを制御してるんだから。」

慌てて腕を離す。
「ご、ごめんなさい。」
経験値の低い私にとってどうしていいか何が正解かまったく分からない。

「とりあえず実家に電話して、
同棲の許可を取ろう。そしたら気持ちが決まるかも知れないだろ？」
それは外堀から埋めるって事では？

でもここにいる事をいつまでも言わない訳にもいかないし電話しなくちゃだよね。

スマホを取りに膝から降りようとすると、修哉さんにまた抱きしめられる。
「スマホを取りに行きたいんですけど。」

「ちょっと気持ちが整うまで待って。」
修哉さんひょっとして緊張してる？
逆にかなり落ち着いて見えるから分かりにくいけど…。

「もしかして緊張してるんですか？」

「分からない？」

「まったく分からないです。」
ふふっと笑ってしまう。

「いつから緊張してたんですか？」

「家帰って来た時から…。」

えっ！そんな前から緊張してたの⁉︎
いつもよりいっぱい話してくれたのは緊張してたから？