クールな歌手の揺るぎない思い〜この歌が君に届きますように〜
だから、
こんな日常のほんの一瞬に彼女に再会出来た事に運命を感じ、
会えたことさえ夢か、幻しだったのかと思ってしまう程だ。

でも、
あの頃とは違い痩せ細り、元気のない感じに、無性に気になり心配になる。

ちゃんと食べているんだろうか。
ちゃんと眠れているんだろうか。

もしも、あの頃の俺みたいに、仄暗い穴の中に落ちてしまっているのなら、力ずくでもいいから引っ張り出して助けたい。

今度はこそ、その手を離さない。

だからって、気持ちばかりが焦って空回りして、怖がらせては元もこもない。

そう。
彼女は怯えていた?
怖がっていた。俺に?

俺だけに?

いや。俺だけじゃない。

剣持にも、あのフレンドリーなデレクターのやっさんにもだ。

男が怖いのか⁉︎

不安がよぎる。
良からぬ事が頭をよぎり、すぐにでも問いただしたい気持ちになる。
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