朝、キスして。
「……」
「……」
会話が途切れた。
2つの足音が、夜闇に響く。
2つの影が、街灯に合わせて動く。
ちらり横を盗み見れば、瞬は足元に視線を落としていて、私も真似をする。
2つの視線が同じ向きに落ちる。
──ふと。
「有咲ってどういう子?」
夜の静けさに消えてもおかしくないほど細い声で、私は呟いた。
考えなしに出た質問は、あまりに抽象的すぎて。
「可愛い」
「じゃなくて」
的を射た回答を得られない。
惚気を聞きたいんじゃないよ。
「ならなに?もうちょっと具体的に」
まあ、そうなるよね。