朝、キスして。
教室を出て、自然と早足になる。
どんどん登校してくる生徒たちから隠れるように、人気のないところまで来てしゃがみ込んだ。
……最低だ、私。本当に最低。
優雨ちゃんが怖い目に遭って、それを瞬が助けただけなのに……。
嫉妬した。
2人が一緒に帰った事実に心がざわついた。
しょうがないって頭では納得させても、心が拒否反応を起こすみたいに受け入れられない。
どうしようもない焦り。
そして、そんな嫉妬心を隠すために……。
“優雨ちゃんが心配だから”
心配するふりして上書きしようとした。
どうしてこんなに心が狭いんだろう。
曲がった考え方しかできない自分が大嫌い。