最愛ベビーを宿したら、財閥御曹司に激しい独占欲で娶られました
第三章 奇妙な同棲生活の始まり
イギリス三日目の朝。

「おはようございます。よく眠ってらっしゃいましたね」

思いっきり寝坊をしてしまった私は、ダイニングルームで見知らぬ男性と遭遇した。

髪はブロンドに近い茶色で、肌は白く瞳は青い。典型的なイギリス人の見た目をしているのに、あまりにも日本語が流暢で混乱した。

「あなたのスマホのアラーム、止めときました。疲れてるときはぐっすり眠った方がいいですよ。聞いたところによると昨日は大変だったんでしょう?」

どうりで、と私は苦笑いを浮かべる。志遠さんが出社するというから朝七時にアラームをかけたのに鳴った記憶はなく、現在すでに十時だ。

志遠さんはもう会社に行ってしまったのだろう。

代わりにダイニングルームの奥にあるキッチンでフライパンを振るっていたのが、この見た目的にはこてこてのイギリス人男性である。

朝七時のアラームを止めたということは、その時間にはすでにこの家にいたらしい。そして爆睡中の私の寝顔を拝んだことになる。

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