妄想腐女子の恋愛事情  倉橋琴音と影山海里

謎の女王様の出現

<謎の女王様の出現>

翌日、
琴音は、早めに出勤すると
厳重に包んだBL本、数冊を
胸に抱えて、階段を上がった。

女性、いや女性にしては、
やや低めの声が聞こえる。

「海里ちゃん、心配しているんだからね。
ご飯ちゃんと食べている?
たまには、顔を出してよね」

とっさに、階段脇に、
琴音は身を隠した。

景山先生の声がする。

「ああ、大丈夫だ。
これから授業だから帰ってくれ」

バタン
どうやら、景山先生が、
ドアをしめたようだ。
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