大好きな君の観察記録

Day4

~風side~




「ふ~うっ! なぁにみてんの??」



ベッドに漫画を見る俺に,はるがバックハグのように覆い被さってくる。

ちょ,ちょっと待って。

俺悶えてもいい??

彼女がこんな風に,満面の笑みで,無防備にやって来て嬉しくない彼氏いる?



「漫画」



俺がふいっと顔を背けながら言うと



「そういうことじゃなくて~」



とはるは頬を膨らます。

それすら様になるはる。

天使かよ。



「あっこれ知ってる~!! 私も読みたい!」




はるは後ろから覗き込んできた。

ぎゅっと密着されて,ちょっと焦る。

いや,近すぎだろ。

髪が耳に当たってくすぐったい。

きっと髪の当たった耳は,今真っ赤だ。

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