儚く甘い
「みわ~」
その時、友達に呼ばれたみわが視線を向ける。
4~5人の友達がみわの方を見ていることに気づいた達哉は「じゃ」とその場を離れようとする。
「おはよう!先行くねー」
みわは友達に手を振ると、歩く速度を上げた達哉に小走りに追いついた。

「お前、俺とばっかりつるんでないで、友達と一緒に」
「だめ?」
「え?」
達哉の言葉を遮るみわ。
「一緒にいたらだめ?」
「・・・」
足をとめてみわの方を見ると、時々見せるあの儚い目をしている。

「それ、反則だろ。」
「なにが?」
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