儚く甘い
達哉の胸の中で小刻みに体を震わせながら泣くみわ。

このあふれ出す感情に名前があることを知っている。
でも、認めたくなかっただけだ。

達哉は気づいていた。
とっくにみわを好きになっていることを。

あふれ出す感情は、愛情だということを。

『だって、私、死んじゃうよ?』
みわの言葉を思いだす。

もしものことを達哉は考えていない。
これから先の未来なんて考えていない。

明日のことだってわからない。
< 176 / 356 >

この作品をシェア

pagetop