儚く甘い
みわの体が震えていたからじゃない。

ただ心のままにみわに手を伸ばしていた。


『バイバイ』
みわを抱きしめている時も聞こえてくる。

ずっと、彼女が亡くなってからこの声が聞こえないことはなかった。

いつだってその声に、心がつかまれる。
そしてそのたびに・・・自分を許したらいけないと思いだす。

兄が愛した人。
その人の気持ちにこたえられず、彼女が一番自分を必要としている時に背を向けた。
そして・・・『バイバイ』・・・。
自ら命を絶った。
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