儚く甘い
みわの嬉しそうな顔を見て達哉もうれしくなる。
「ついてる」
みわの口に付いたクリームを手で拭く達哉。
少し恥ずかしくなりみわが黙ると、そんなみわさえも愛おしくて、達哉は微笑む。

「いい天気だね」
「あぁ」
4月になり、温かな日が増えた。

「日焼け止めぬればよかった。」
そう言って、みわが太陽の光に目を細める。

「ほら」
達哉はそんなみわに、自分の着ていたシャツを脱いで頭からかぶせた。
「大丈夫だよ?」
「いいから」
過保護なまでに大切にしてくれる達哉。
< 233 / 356 >

この作品をシェア

pagetop