儚く甘い
「きっと」
空を見上げたまま隆文が話始める。

「きっと、みわは覚悟してたんだろうな。」
達哉は隣の隆文を見る。

「君とここでこうして桜を見た日、こうなる未来を覚悟してたんだろうな。」

隆文の言葉に、達哉は絶望が現実になり、うつむく。

「妹は・・・みわは生きてるよ。」
「えっ?」
隆文の言葉に驚き、再び隆文を見る達哉。

「生きてる。でも、ここには来られない。」
その言葉の意味を思考回路をフル回転させて考える。
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