儚く甘い
「最悪の状況に備えて、ほかの緊急薬の使用も考えないとな。すぐに作ってみる。今の成分と変わらないけど、状態が悪化していても経口摂取できるように。」
裕介と隆文は一緒にみわの症状に合うような薬を考えている。

「ひとまず、これからは服薬までの感覚を3時間半にしてみよう。点滴も1週間から5日に一回に増やしてみる。それで体にかかる負担がどのくらいか、様子をみてだな。」
「了解。薬を忘れないように、確認必須だな。」
「俺か裕介が夜は家にいるようにするから、母さんは朝から夜まで、みわが薬を忘れないように確認してくれ。それから大学に行くときも忘れないように。少しの間は体力が回復するまで大学にも行けないだろうし、なるべく俺か裕介がそばに居るようにするよ。な?」
隆文の言葉に裕介も頷く。
「わかったわ・・・。」
裕介と隆文はお互いに勤務や研究の時間をやりくりして、みわの状態が落ち着くまでどちらかがそばにいることにした。

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