儚く甘い
家族を心配させないためだとわかっている隆文。
「裕介も巻き込んで、超高級焼肉行くか!」
裕介も母も、みわの振舞の意味を知っている。

「やった。じゃあ今日はハンバーガーで我慢する。」
「了解!」
隆文はファーストフード店へ寄り道をした。

みわの体力も食欲も明らかに落ちている。
一度に食べられる量は明らかに減っている。

父も同じだった。
食べられなくなると、死期が近づいているような気がして隆文は恐怖さえ感じる。

食べたいと言っていたハンバーガーも、数口食べたところで手がとまってしまったみわ。なかなか口に含んだハンバーガーを飲み込めず時間がかかる。
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