儚く甘い
「こっち食べるか?」
なんでもいいからみわの食べたいというものを食べさせたい隆文。
自分が食べるからと言い訳して買っていたサイドメニューを進める。
「ポテト食べたい!」
「おう」
隆文は運転しながらみわにポテトを渡して、みわののこしたハンバーガーを一口で自分の口に詰め込んだ。

「みわ」
「ん?」
隆文は小鳥のようにポテトをつまむみわを見ないまま話を続ける。
「点滴のラインを確保するために、近々手術することになると思う。」
「え?」
「左腕の半そでの服を着ても見えない位置に、点滴をするためのCVポートを埋め込む。」
「何それ」
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