ひとつ、ふたつ、ひみつ。
*
入学式から、1ヵ月が過ぎた。
私は今、ふんわり広がったスカートと、ヒラヒラフリルのエプロンドレス姿で、バイト先で働いている。
このことは絶対に、誰にも秘密。
バイト先の入口が開いて、来店を知らせるベルがカランと鳴る。
「お帰りなさいませ、ご主人様」
私がむかえた、その先は。
「あ、やっぱり高槻さんだったんだ。そのメガネ、変装か何か?」
隣に越してきた男の子は、たまたま同じ高校に進学していて、
たまたま同じクラスになって、
出席番号順に座ったら、たまたま隣同士になって。
偶然にしては、出来すぎている。
「……に、仁村くん?」
誰にも言えない秘密を知るのが、またあなただなんて。
入学式から、1ヵ月が過ぎた。
私は今、ふんわり広がったスカートと、ヒラヒラフリルのエプロンドレス姿で、バイト先で働いている。
このことは絶対に、誰にも秘密。
バイト先の入口が開いて、来店を知らせるベルがカランと鳴る。
「お帰りなさいませ、ご主人様」
私がむかえた、その先は。
「あ、やっぱり高槻さんだったんだ。そのメガネ、変装か何か?」
隣に越してきた男の子は、たまたま同じ高校に進学していて、
たまたま同じクラスになって、
出席番号順に座ったら、たまたま隣同士になって。
偶然にしては、出来すぎている。
「……に、仁村くん?」
誰にも言えない秘密を知るのが、またあなただなんて。