ひとつ、ふたつ、ひみつ。
秘密のティータイム
五月の中旬、桜の花びらもすっかり散って、
教室の窓からは、青々とした葉が風に揺れているのが見える。
六時間目の授業が始まる前、隣の席で下敷きで仰ぎながら、つむぎちゃんがスマホの画面を見せてきた。
「千乃ちゃん、今日の放課後、何か用事ある? 暑いからさぁ、一緒にかき氷食べに行かない?」
「あ、ごめんなさい……。今日は、バイトの日なの」
「そっか、火曜日だもんね。ざんねーん。ここ、千乃ちゃんと行きたかったなぁ」
つむぎちゃんが見せてくれたスマホの画面には、かき氷専門店の写真が映し出されていた。
教室の窓からは、青々とした葉が風に揺れているのが見える。
六時間目の授業が始まる前、隣の席で下敷きで仰ぎながら、つむぎちゃんがスマホの画面を見せてきた。
「千乃ちゃん、今日の放課後、何か用事ある? 暑いからさぁ、一緒にかき氷食べに行かない?」
「あ、ごめんなさい……。今日は、バイトの日なの」
「そっか、火曜日だもんね。ざんねーん。ここ、千乃ちゃんと行きたかったなぁ」
つむぎちゃんが見せてくれたスマホの画面には、かき氷専門店の写真が映し出されていた。