あやかしと玉響なる風 重なる正義と刃
仮にもアレス騎士団の一員だというのに情けない、そう思っているとツヤが「あたしが見てくる」と言い、次の瞬間にはテーブルから二メートルほど離れたドアの近くまで移動していた。それほどのスピードで移動したのだ。
「すご……」
驚くレオナードに対し、「あれはツヤさんじゃないとできない技だよね」とアレンも感心する。
ツヤは迷うことなくドアを開け、「ここで何をしている!!」と怒鳴りつけながら隠れていた何者かの腕を掴む。そして、中庭の方にその人物を放り投げた。
「いったぁ……」
地面に叩きつけられた人物にイヅナたちは駆け寄り、驚く。隠れていたのは、二十代ほどの派手なオレンジのウルフカットの髪をした女性だったのだ。その服装は、黒のクロップドTシャツにショートパンツというどこにでもいそうな女性である。
「君は誰?ギルベルトくんの家の使用人ってわけじゃなさそうだけど……」
エイモンが訊ねると、女性はゆっくりと立ち上がって「あたしはエマって言います!」と両手を上に上げて降参のポーズを取りながら、イヅナたち一人ひとりの顔を見ていく。
「すご……」
驚くレオナードに対し、「あれはツヤさんじゃないとできない技だよね」とアレンも感心する。
ツヤは迷うことなくドアを開け、「ここで何をしている!!」と怒鳴りつけながら隠れていた何者かの腕を掴む。そして、中庭の方にその人物を放り投げた。
「いったぁ……」
地面に叩きつけられた人物にイヅナたちは駆け寄り、驚く。隠れていたのは、二十代ほどの派手なオレンジのウルフカットの髪をした女性だったのだ。その服装は、黒のクロップドTシャツにショートパンツというどこにでもいそうな女性である。
「君は誰?ギルベルトくんの家の使用人ってわけじゃなさそうだけど……」
エイモンが訊ねると、女性はゆっくりと立ち上がって「あたしはエマって言います!」と両手を上に上げて降参のポーズを取りながら、イヅナたち一人ひとりの顔を見ていく。