世界が終わる日に、俺は君の手を握る。
「まぁまぁ、今年は一味違うぜ!何しろ俺がお前のために母さんが作った卵焼きをくれてやるんだからな!」


「え…別にいいよ…」


「本気で断んなよー母さんが可哀想だろ?」


肩を組んで強引に卵焼きを食べさせようとする魁に負けて、俺の弁当箱に魁の卵焼きを入れた。


「んじゃあ、俺も裕也に手作り唐揚げやるよ」


そう言って元樹が箸で唐揚げを掴んで俺に向ける。
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