追放された私は、悲劇の聖女に転生したらしいです
 彼女たちの見た方向には、散らばった洗濯物。その量はすさまじく、これをよくひとりで洗ったなと、感心してしまう。

「ああああああ……やってしまった。やりなおしだわ」

 グレイスは肩を落とした。

「まあ、仕方ないじゃない。私の目も見えるようになったのだし、みんなでやれば日が落ちるまでには終わるでしょう」

「申し訳ありません。ヘンルーダ様」

 優しく微笑むヘンルーダに慰められ、グレイスは項垂れた。
 この居住区の女性たちは、本当に逞しく生きている。
 失敗してもお互いがカバーしあい、支え合って暮らしているその姿は、私の目にとても美しく映った。
 だから、少しでもグリーランドコミュニティに貢献したいと思ったのである。

「あの、洗濯するなら、便利な道具、創造しましょうか?」

「便利な道具? そんなものがあるの?」

ヘンルーダは目を丸くし、グレイスは期待を込めた目でこちらを見る。

「はい、洗濯機と言うんですけど。試しにひとつ創ってみましょうか?」
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