嘘つくつもりはなかったんです! お願いだから忘れて欲しいのにもう遅い。王子様は異世界転生娘を溺愛しているみたいだけどちょっと勘弁して欲しい。
 すでに2年前、王家の森に入り込んだ妹を助け出して以来、ウィルは妹にロックオンしている。

まぁ、初めの頃は焦ったが、2年も変わらず妹に好意を抱いていた。
俺も家から王子妃を出すことに腹をくくったが、妹は未だに気が付いていない。

 これから起きるであろう、妹の混乱ぶりを想像すると少し可哀そうになるが、まぁ頑張ってくれ。

 ため息をつきながら、俺はまた訓練に戻っていく。ウィルとこうして気兼ねなく過ごすことができるのも、あと少しだろう。

 だが、デートと言っていたが、妹は時々とんでもない服装を選ぶときがある。コスプレというらしいが、さすがにウィルティムとのデートであれは着て行かないだろう、、。







 この桃色の髪に紺碧の瞳。かなり大きめの瞳にぱっちり二重、唇はぽてっと厚い。背はわりと低い。普段着るドレスではわかりにくいけれど、なぜか出るところは出ている。

「アニメ体形だよなぁ~、これ」

 ピンク髪の美少女、といったところだ。足もちょうどいい感じの太さ。これ、転生前の日本なら「天然コスプレイヤー」でやっていけるレベル、なんだよね。

 もちろん、この世界にそうした偶像も何もない。普段着のドレスはわりとシンプルだし、舞踏会もそれほどあるわけではない。

 剣と魔法もある世界なのに、残念なことに私は何もできない。魔法を使える人は、ほんの一握りと聞く。

< 32 / 197 >

この作品をシェア

pagetop