嘘つくつもりはなかったんです! お願いだから忘れて欲しいのにもう遅い。王子様は異世界転生娘を溺愛しているみたいだけどちょっと勘弁して欲しい。
 だけど、この世界には女性騎士もいるし冒険者もいるという。

 ちょっぴり冒険者に憧れている私。今は淑女の伯爵令嬢だから、冒険なんてできないけれど雰囲気だけでも楽しみたい、と思った私は、実は女性冒険者の服を集めている。

「今回は、よし、これで行こう」

 ウィルティム様と、街歩きデート。貴族に見えないような服装がいいのだから、今回は冒険者スタイルで行こうと思う。

 中でもこのホットパンツと、黒のニーハイソックス。編み上げブーツにポケットのいっぱいのジャケット。

 そして、やっぱりツインテール! ピンク髪にはツインテール!

 もう18歳だし、中身は38歳でイタイことはわかっている。でも、でも、やっぱり可愛い。

「こんな感じかなぁ、可愛いって、思ってくれるといいけど」

 お化粧も、普段より念入りに。もともと、パーツが派手なので化粧映えをする顔だ。

「お嬢様、本当にそのお姿で出かけられるのですか?」

「そうよ、なかなかカッコいいでしょ?」

「お嬢様、足だけは、見せないでくださいね」

 そう言うと、侍女のサリーは私にストールを渡してくる。仕方がないから、首に巻いておく。

 時間になると、ウィルティム様が到着されたようだ。玄関が少しざわついている。

 私が階段を下りて玄関に行くと、そこにはシンプルな白シャツに黒いジャケットとパンツスタイルの彼がいた。

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