嘘つくつもりはなかったんです! お願いだから忘れて欲しいのにもう遅い。王子様は異世界転生娘を溺愛しているみたいだけどちょっと勘弁して欲しい。
 私は自分が裸で、隣に寝ている彼も裸であることに気が付いた。

「えっと、昨日は、私、ウィルティム様と過ごしていた、は、ズ、」

 下半身は、まだ何か挟まっているような感触が残っている。

「わ、私の純潔」

「ん? リア? リーア、君の純潔は、私が確かにいただいたよ」

 くすくすと笑う殿下は、混乱している私の頭をゆっくりと優しく撫でてきた。

「あっ、あのっ!ウィルは?ウィルティム様はっ?わっ、私っ」

「あぁ、私がウィルティムだよ。もう、薬が切れたから、髪と瞳の色が元に戻っただけだよ」

 そうして笑う彼は、よく見ると確かにウィルティム様に見える。確かに、髪と瞳の色以外は全く同じだ。

「ウィル? 本当に、ウィルティム様なの? 殿下が、ウィルだったの?」

 単純なことなのに、頭が追いついていかない。

「ど、どうして、殿下は、ウィルで、そんな」

 確かにウィルティム様は、自分は貴族ではないと言っていた。そう、王族だったから、貴族ではなかったのか。

「リア、リア、落ち着いて。私は、ウィルストンであり、ウィルティムなんだ。同じウィル、だよ。リアリム、君のことを好きな、ウィル、だ」

「あ、ウィル」

 驚きすぎて苦しかった呼吸が、だんだんと落ち着いてくる。

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