天才的ドクターの純愛〜封印したはずの愛する気持ちを目覚めさせたのは二十歳の彼女だった
「全く最上はどうしてデリカシーがないんだ」

「でも最上先生は本音で話せる男性だよね」

「真由香さん、俺を好きだなんてその場の雰囲気で言わない方がいいと思うけど」

「大我先生、全然女心分かってないんだから……」

彼女の言っていることが俺には理解出来なかった。

真由香さんは家出同然で俺の元にやってきた。

なんで俺なのか分からなかったが、真由香さんのお父さんが心配しているだろうと思い、連絡をとった。

「最上総合病院の日下部大我と申します、先日お嬢様の真由香さんとお見合いをさせて頂きました、今、真由香さんは自分の元に身を寄せています、しばらくお見合いはしたくないと申しております、聞き入れて頂けるまで帰らないと真由香さんの意志は固いようなので、自分の元で預からせて頂けないでしょうか」

「すまん、娘が君を頼ったのには訳があるんだろう、わがままな娘だが、明るくて優しい気持ちは母親譲りだ、申し訳ないがよろしく頼むよ」

と言われて引き受けたが、扱いに相当困っている。

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